
「週刊ニッポンの国宝100」 14号
今週は、応天門炎上をドキュメンタリータッチで描いた「伴大納言絵巻」と気品に満ちた癒しの仏像「薬師寺薬師三尊像」の“静と動”コンビです。 『伴大納言絵巻』 平安時代の政治事件「応天門の変」(放火は左大臣・源信の仕業であると告発したが、源信を失脚させようとした伴善男の陰謀であった)を描いた絵巻物で、四大絵巻のひとつです。 群衆でごったがえす朱雀門、メラメラと燃える炎と黒い煙。
躍動感とユーモラスに満ちた登場人物たちは、たしかなデッサン力により描写されています。
しかもこれらは、下描きなしに一気に描かれたものだというから驚きです!
火事場のどさくさに女の尻をさわる男もいたりして(笑)笑えます。
「国宝 名作ギャラリー」「国宝 原寸美術館」でその匠な人物描写をご確認ください。
「国宝 くらべる大図鑑」では、日本絵画の“炎”の表現についてご紹介しています。
“水”と同じく表現に個性の出るモチーフですね。 煩悩と欲望を焼き尽くす炎! 『薬師寺薬師三尊像』 右に日光菩薩、左に月光菩薩を左右対称なポージングで従え、真ん中に“結跏趺坐”

「週刊ニッポンの国宝100」 13号
今週は、仏像界のスーパーモデル・八頭身の「法隆寺 百済観音」
と神が宿る巨大な滝「那智瀧図」
のスリム国宝コンビです。 『法隆寺 百済観音』
国宝中の国宝・百済観音を見たことがありますか?!
そのお姿は実寸以上に大きく感じ、 そして驚くばかりに薄いのです。 そう、この国宝は横から見る仏像であり、 正面性を重要視した救世観音像(7号)と同じ 法隆寺にありながら大きく様式が違います。 いつから法隆寺にあるのか、 なぜここにあるのか、 謎につつまれた非常にミステリアスな観音様なのです。 (百済=朝鮮から伝わったとされている) 「国宝 名作ギャラリー」では、 なかなか判別しにくいお顔がよく見える写真や 細く長いその美しい体の線が際立つ横からのアングルも掲載! 「国宝 原寸美術館」では、美しい冠を原寸でご紹介。
2メートルを超す身長に対しての、 頭の小ささを確認することができると思います。 パルメットと呼ばれる唐草模様の原点ともいえる模様。
中心部には、ゆる~い阿弥陀さまの絵も描かれていておもしろい! 「国宝 世界vs日本」
イタリアの

本日発売「週刊ニッポンの国宝100」 12号
2017年も残り1ヶ月、ニッポンの国宝100は
週刊で走り続けています。
今週は、宝くじを買おうかな
と思っている方にもぴったり?!な
とっておきの愛され国宝・安倍文殊院の
「善財童子立像」と
言わずとしれた渋好み国宝の代表
「銀閣寺」です。 年末年始は、神社仏閣など訪れる機会も増え 日本文化を意識することも多くなりますね。 新しい年を縁起良く迎えたいというの気持ちに 誰もがなるにちがいありません、 というわけで 国宝ハイシーズン突入!
『善財童子』母の胎内に宿った時に
財宝が奇跡のように現れ 「善財」と名付けられた善財童子。 文殊菩薩に弟子入りを志願しますが
入門の条件として、 よき指導者を訪れる旅にでることに。 長者・医者・僧・異宗教の修道者
国王・職人・子供・遊女など 聖俗男女に出会い、学び、悟りを開いたそう。 この姿勢は、仏教の悟りを開く姿勢の
理想形ということ! 確かに、前々回の雪舟「慧可断臂図」では、 入門したい思いを腕を切って表現しましたが、 それよりずっと良い気がーーっ…w 前々回の復習「慧可断臂図